住宅ローンの変動金利は、ついに0.3％台の競争に突入した! ジャパンネット銀行は2020年1月の変動金利を、史上最低の0.399％に引き下げることを発表した。ジャパンネット銀行は圧倒的な低金利を売りにしており、住宅ローン需要期を前に金利を引き下げた。各銀行は収益の柱として住宅ローンの獲得に邁進しており、2019年に続いて、2020年も変動金利は下がる公算が高そうだ。
最も金利の低い変動金利に人気が集中
2020年1月1日に史上最低の変動金利を発表したのは、ジャパンネット銀行だ。国内初のインターネット銀行で、2019年7月末から住宅ローンの貸し出しをスタートしたばかり。現在はZホールディングスのグループ会社となっている（ヤフー株式会社はZホールディングス株式会社に商号変更）
これまで、変動金利は、0.415％としていたが、0.016ポイント引き下げて、0.399％とした。これは、日本の住宅ローン変動金利で最低金利となる。
ネット銀行の多くは無店舗を特徴としており、大手銀行をはるかに下回る低い金利を打ち出してきた。その中でも、人気のある変動金利の引き下げ競争が過熱している。
新規借入は、2位より24万円も安い
まずは、変動金利（新規借入）の各銀行の金利を見てみよう。
■ネット銀行は、0.3％台の戦いへ!「変動金利（新規借入）」で、金利が低いネット銀行は以下通り（2020年1月時点、主要銀行を調査）。
主要ネット銀行の変動金利（新規借入）・0.399％:ジャパンネット銀行・0.425％:住信SBIネット銀行など・0.450％:新生銀行・0.457％:じぶん銀行、ソニー銀行など 1月に金利を引き下げたのは、ジャパンネット銀行、住信SBIネット銀行の2行。ジャパンネット銀行の金利が最も低く、2位の住信SBIネット銀行とは0.026ポイントの差がある。1～3月は住宅ローンが最も売れる時期であることから、顧客獲得に向けて金利を引き下げたとみられる。
変動金利については、最も人気のある金利タイプとして、金利引き下げ競争が起こっている。2019年当初は、0.457％でじぶん銀行、住信SBIネット銀行、ソニー銀行などが横並びとなっていたが、2019年7月に新生銀行が0.450％に引き下げ。その後、ジャパンネット銀行が0.415％まで引き下げたことで頭一つ抜き出ていた。
なお、0.026ポイントというと、大した差には感じられないかもしれないが、総支払額を計算してみると、その違いの大きさがわかる。
前提条件を、借入金額5000万円、借入期間35年としてシミュレーションしてみよう。毎月支払額、総支払額は以下のようになった。手数料はすべてジャパンネット銀行と同じで、借入金額×2.2％となっている。変動金利は、今後も変化しないものとして試算した。
結果として、ジャパンネット銀行を選ぶと、総支払額が5468万円となり、2位の住信SBIネット銀行より24万円も低かった。3位以下の新生銀行、じぶん銀行、ソニー銀行などと比べると、47万円以上も低いことが分かる。金利差0.026ポイントというのは、住宅ローンの世界ではかなり大きな差となるのだ。
なお、2位以下の住信SBIネット銀行、じぶん銀行、ソニー銀行などの各行は無料の団体信用生命保険を拡充しているので、それも加味しておく必要があるだろう。じぶん銀行は無料でがん50％保障・全疾病保障を付帯するなど、保障面は充実している。
■大手銀行は、金利が高い 一方で、大手銀行の変動金利（新規借入）は以下の通りだ。
・0.475％:三井住友銀行 （手数料は、借入額×2.2％） ・0.525％:三菱三菱UFJ銀行（手数料は、借入額×2.2％）・0.525％:みずほ銀行 （保証料は、借入額×2.06％+3.3万円）（すべてネットで契約の場合。三井住友は2019年12月の金利） やはり大手銀行はネット銀行に比べると金利が高く、魅力に乏しい。三井住友銀行だけが、0.475％という金利を提示しているが、それでもネット銀行には負ける。
先ほどのシミュレーション条件で試算すると、大手銀行（金利0.525％、手数料2.2％）の総支払額は5585万円となる。ジャパンネット銀行と比べると、117万円も多くなるので、よく比較した上で銀行を選ぶべきだろう。
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January 01, 2020 at 12:00PM
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