［東京 ３０日 ロイター］ - 元財務官僚の高橋洋一・嘉悦大教授は３０日までにロイターの電話インタビューに応じ、コロナ禍の財政運営について「政府は国債をどんどん発行し、日銀に買ってもらえばいい。財政出動を渋るべきではない」と語った。日銀の金融政策に関して「限界論は間違い。少なくとも（物価安定２％とする）目標達成まではリミットはない」との考えも述べた。
高橋氏は菅義偉首相と親交があるとされ、インタビューに先立つ２０日に都内のホテルで個別に首相と面会した際には、経済政策運営を巡って意見を交わしたとみられる。
インタビューでは、安倍晋三前首相が推進した１）大胆な金融政策、２）機動的な財政政策、３）民間投資を喚起する成長戦略の「３本の矢」のうち、「（前政権では）第３の矢が進まず、不発だった。菅首相によるデジタル化を柱とする規制改革は時宜にかなっている」との認識を示した。高橋氏は「デジタル化で押印手続きが撤廃されたり、免許証の更新がオンライン化されたりすれば行政の効率化が進む」とも述べた。
今後の財政運営に関しては「財政出動の余地はまだ、ある」と語った。新型コロナ対策で補正予算と合わせて事業規模２３０兆円超と、国内総生産（ＧＤＰ）の４割に上る対策を講じたことで「財政が借金まみれというのはミスリーディング」とも指摘した。
財政出動に伴う金融緩和政策の継続が「まさにポリシーミックスだ」とする持論も展開し、菅首相が２３日に日銀の黒田東彦総裁と会談した際、「黒田総裁は（首相に）大規模緩和を続けてほしいと言われたのだろう」との見方を示した。 (梶本哲史)
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September 30, 2020 at 12:08PM
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インタビュー：コロナ禍の財政出動「渋るべきでない」＝高橋・嘉悦大教授 - ロイター
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