
成長率が低下
韓国ではコロナ禍がなかなかおさまらず、月別の新規感染者数も2021年9月はこれまでで最も多い5万9899人となった。10月は若干おさまったがそれでも高水準であることには違いはない。 【写真】日本人は知らない…いま韓国で本当に起きている「ヤバすぎる現実」 このようにコロナ禍が依然として収束せず、経済にも制約がかけられているなか、韓国経済はどのように推移しているのだろうか。10月26日に韓国銀行から公表された「2021年第3四半期(7~9月期)実質国内総生産(速報)」、10月29日に統計庁より公表された「2021年9月 産業活動動向」から、最新の景気動向を見てみよう。 まずGDPの動きを見てみよう。2021年の7-9月期のGDPは季節調整済前期比で0.3%、年率で1.2%の増加であった。GDPは2021年4-6月期が年率3.1%、同年1-3月期がやはり年率で7.1%であったので、これらに比べると7~9月期は緩やかな伸びにとどまった。2021年1-3月期や4-6月期は2020年にコロナ禍で大きくGDPが落ち込んだ反動により高い値が出たことは否めない。 しかし2021年7~9月期は年率で1.2%と、韓国の潜在成長率といわれている2.5%を下回ったことを勘案すれば、これまで見られてきた力強い回復の動きは見られなくなり、景気は停滞気味になってきたようである。 GDP成長率の内訳を需要項目別にみていくが、その前に主要な需要項目の寄与度を確認する。民間消費はマイナス0.1%、設備投資はマイナス0.2%、建設投資はマイナス0.4%と内需は軒並み経済成長率の足を引っ張っている。 一方、外需の寄与度は0.9%であり、今期は外需の押し上げ効果によって経済成長率がマイナスにならずにすんだ。そして外需は、輸出が増加したこともあるが、輸入が減少したこともプラス寄与に働いた要因である。
サービス消費が低調
ここから個別に需要項目をみていこう。まず民間消費であるが、0.3%の減少となった。前の期である4-6月期は3.6%増、その前の1-3月期は1.2%増であり、経済成長を下支えていたが、今回は足を引っ張ることとなった。 韓国銀行の説明によれば、民間消費は飲食・宿泊や娯楽・文化といったサービス消費が低調であり減少した。飲食・宿泊や娯楽・文化はコロナ禍の影響を大きく受けるサービスであり、コロナ禍がなかなかおさまらず、9月にかけて新規感染者数が増加してきたこともあり、個人消費は低調であったと考えられる。 次に設備投資である。7-9月期は2.3%の減少となったが、前の期である4-6月期は1.1%増、その前の1-3月期は6.1%増であり、今回はかなり悪い数字となった。韓国銀行の説明によれば、運送装備の減少が主な原因である。 設備投資については、統計庁の「産業動向」の結果で補足説明をしておこう。 毎月、設備投資の動向を把握できる設備投資指数の季節調整済前月比をみると、7月は2.0%増であったものの、8月はマイナス4.6%と大幅な減少に陥り、9月もマイナス1.0%であった。統計庁の説明によれば、自動車など運送設備が大きく減少しているが、これは車両生産用の半導体が世界的に不足しており、国産や輸入ともに運送設備への投資をしたくてもできない状態であることが要因とのことである。 さらに建設投資である。7-9月期は3.0%減となり、4-6月期の2.3%減に引き続いて減少が続いた。韓国銀行の説明によれば、土木建設が低調な結果から減少となっており、これは4-6月期と同様である。 輸出は1.5%の増加となり、石油製品、機械および装備などが押し上げた。そして輸入はマイナス0.6%であるが、これは自動車など運送装備が減少したためである。車両生産用の半導体が世界的に不足しており、自動車輸入が滞ったことが要因であると考えられる。
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November 05, 2021 at 06:02AM
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