自民、公明の与党が絶対安定多数を確保した衆院選から一夜明けた1日、新型コロナウイルス禍の需要低迷や原油価格高騰などの困難に直面する県内の経済・農業関係者は「実効性のある対策を力強く進めてほしい」と政権の政策実行に期待を寄せた。 1日の東京株式市場。日経平均株価の終値は、前週末比754円39銭高の2万9647円8銭だった。大熊本証券(熊本市)の出田信秀社長は「与党の過半数獲得は厳しいとみていた市場が、絶対安定多数の確保を『ポジティブサプライズ』と受け止めた。改革勢力の維新の躍進も評価した」と分析する。その上で、「岸田文雄首相が掲げる『成長と分配の好循環』の具体策はまだ見えない。生産性向上につながるデジタル化や規制改革などを加速度的に進めてほしい」と要望した。 今回の衆院選では「中間層」の拡大が争点の一つになった。熊本ホテルキャッスル(熊本市)の角田吉顕社長は「中間層の拡大は個人消費の拡大を意味する。実現すれば社会構造のバランスが取れるだけでなく、経済活性化の礎となり、観光や宿泊、飲食といったコロナ禍で打撃を受ける業界を元気づける」と歓迎。政策の具体化に期待した。
一方、個人消費の回復に冷や水を浴びせそうなのが原油価格の高騰だ。政府は産油国に増産を要請する方針だが、県内のガソリンスタンドでつくる県石油商業組合(熊本市)の三角清一理事長は「増産に応じてもらい、原油価格が安定するかは見通せない」と不安を隠さない。「熊本のような地方都市は自動車への依存度が高く、ガソリン高は家計や企業活動を圧迫する。(中間層に属さない)地方の生活者にもっと目を向けた政策を考えてほしい」と訴える。 半導体供給網の確保といった経済安全保障の強化策は、具体的な動きが進みそうだ。県内進出が検討されている半導体大手の台湾積体電路製造(TSMC)を巡り、政府は本年度補正予算案に整備支援の関連費用を計上する見通し。 半導体製造装置メーカー、サンワハイテック(菊池市)の山下義隆社長は「半導体関連企業が多い県経済の活性化につながる可能性があり、経済安保政策への期待は大きい」と話す。その上で、「景気の底上げには、国内企業の設備投資を促す施策も必要だ」と求めた。
農業分野では、コメ価格下落への対応が衆院選の争点に上った。県農業法人協会の香山勇一会長は「農業政策に実行力を持たせるには、政権の安定が重要だ」と選挙結果を評価しつつ、「市場隔離や補償といった一時的な手当てでは、コメ余りは解消しない。構造的な課題の解決に向けた議論を進めてほしい」と語る。 近年は異常気象による災害が多発。原油高は燃料など生産資材のさらなる値上がりに直結する。香山会長は「今の農業は『ハイリスク、ローリターン』。担い手の意欲を維持できる、安定経営につながる政策が必要だ」と訴えた。(経済取材班)
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November 01, 2021 at 07:55PM
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