Wednesday, May 18, 2022

17万円切りでセール中のRTX 3050搭載クリエイター向けノート、マウス「DAIV 5P」をレビュー - PC Watch

マウスコンピューター「DAIV 5P」。通常価格18万9,800円から(5月25日まで16万9,800円から)

 マウスコンピューターの「DAIV 5P」は15.6型のクリエイター向けノートPC。8コア/16スレッド、最大4.6GHz動作の「Core i7-11800H」と「GeForce RTX 3050 Laptop GPU」を組み合わせつつ、重量は約1.73kg。つねに携帯できるクリエイター向けノートPCとして仕上げられている。通常価格は18万9,800円だが、5月25日まで初夏セールとして2万円引きの16万9,800円で販売されている。今回はお手頃価格で手に入る本モデルの実機レビューをお届けしよう。

Core i7-11800HとGeForce RTX 3050 Laptop GPUが組み合わされており、クリエイティブワークに適したノートPCだ

標準構成は1モデルとシンプル、OS、メモリ、ストレージをカスタマイズ可能

 DAIV 5PはOSにWindows 11 Home(バージョン21H2)、CPUに第11世代(Tiger Lake)のCore i7-11800H(8コア/16スレッド、2.3~4.6GHz、45W)、ディスクリートGPUにNVIDIA GeForce RTX 3050 Laptop GPUを採用。メモリは16GB(DDR4-3200 SO-DIMM、8GB×2、最大64GB)、ストレージは512GB PCIe 3.0 x4 SSDを搭載している。

 ディスプレイは15.6型フルHD液晶(1,920×1,080ドット、141ppi、60Hz、輝度非公表、sRGB比約100%、非光沢、タッチ非対応、スタイラス非対応)。ディスプレイ上部には100万画素Webカメラ、Windows Hello対応顔認証カメラ、デュアルアレイマイクが内蔵されている。

 インターフェイスはUSB 3.1 Type-C(USB Power Delivery非対応)、USB 3.1、USB 3.0×2、HDMI、2.5Gigabit Ethernet、microSDメモリーカードリーダ、マイク入力、3.5mmヘッドフォン出力を装備。ワイヤレス通信はWi-Fi 6、Bluetooth 5をサポートしている。

 本体サイズは約355.5×236.7×20.6mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約1.73kg。62,320mWh(Battery reportで確認)のバッテリを内蔵しており、バッテリ駆動時間はJEITA2.0基準で約9時間とされている。

 なお細かい点だがACアダプタが従来の「A15-150P1A」から「FSP150-ABBN3」に変更され、電源ケーブルを含めた合計重量が実測650gから実測568.5gへと81.5g軽量化されている。

 標準構成はこの1モデルだが、マウスコンピューターの直販サイトから購入する際はカスタマイズが可能で、OSはWindows 11 Home/Windows 11 Pro/Windows 10 Pro、メモリは16GB/32GB/64GB、ファーストSSDは512GB/1TB/2TB(PCIe 3.0 x4接続/PCIe 4.0 x4接続)、セカンドSSDは512GB/1TB/2TB(PCIe 3.0 x4接続)などから選択可能。マウスコンピューターは国内生産で、標準構成でもカスタマイズしても同じ短納期で出荷される。妥協のないスペックを選べるわけだ。

【表1】DAIV 5Pのスペック
製品名 DAIV 5P
型番 22045P-TGLBBW11
OS Windows 11 Home(バージョン21H2)
CPU Core i7-11800H(8コア/16スレッド、2.3~4.6GHz、45W)
GPU GeForce RTX 3050 Laptop GPU、UHD Graphics(350MHz~1.45GHz)
メモリ DDR4-3200 SO-DIMM 16GB(8GB×2、最大64GB)
ストレージ 512GB PCIe 3.0 x4 SSD
ディスプレイ 15.6型フルHD液晶(1,920×1,080ドット、141ppi、60Hz、輝度非公表、sRGB比約100%、非光沢、タッチ非対応、スタイラス非対応)
ワイヤレス通信 Wi-Fi 6、Bluetooth 5
WWAN -
インターフェイス USB 3.1×2(うち1基Type-C)、USB 3.0×2、HDMI、2.5Gigabit Ethernet、microSDメモリーカードリーダー、マイク入力、3.5mmヘッドフォン出力
カメラ 100万画素
バッテリ容量 62,320mWh(Battery reportで確認)
バッテリ駆動時間 約9時間(JEITA2.0準拠)
バッテリ充電時間 非公表
本体サイズ 約355.5×236.7×20.6mm(幅×奥行き×高さ)
重量 約1.73kg
セキュリティ Windows Hello対応顔認証カメラ
オフィスアプリ オプション
同梱品 ACアダプタ、電源ケーブル、説明書(製品仕様、ファーストステップガイド、サポートマニュアル、保証書)
価格 18万6,780円から(5月25日まで16万9,800円から)

※5月14日時点

キーボードに可読性優れるユニバーサルフォントを採用

 100キーの日本語配列キーボードのキーピッチは18.75mm、キーストロークは約1.4mm。キーボード面の剛性はしっかりと確保されており、強く打鍵してもたわみなどは感じない。テンキー付きという点は好みが分かれるが、「」キー以外は等幅にそろえられている。Enterキーのサイズは大きいので、慣れれば高速タイピングが可能だ。

 なお4月13日に販売が開始された今回のDAIV 5Pは、キーボードの印字が「ユニバーサルフォント」に変更されている。ユニバーサルフォントは可読性、視認性、識別性に配慮された読みやすく、読み間違いしにくいフォント。今後マウスコンピューターは、新製品だけでなく販売中の製品も順次切り替えを行なっていく予定とのことだ。

 すべての人がタッチタイピングできるわけではないし、視力も人それぞれ異なっている。多くの人に使いやすいキーボードを提供するというマウスコンピューターの今回の施策はうれしい配慮だ。

【表2】キーボードの押圧力の一例
Fキー Enterキー Spaceキー
DAIV P5(2022年モデル) 0.51N 0.5N 0.48N
DAIV 7N(2021年モデル) 0.56N 0.53N 0.53N
14インチMacBook Pro 0.5N 0.5N 0.52N
13インチMacBook Air 0.51N 0.51N 0.53N

 DAIV 5Pのディスプレイは色域がsRGB比100%と謳われている。カラーキャリブレーション機器「i1Display Pro」と色度図作成ソフト「ColorAC」で実測したところ、sRGBカバー率は95.5%、sRGB比は101.5%、Adobe RGBカバー率は74.0%、Adobe RGB比は75.3%、DCI-P3カバー率は74.8%、DCI-P3比は74.8%という値が出た。

 カタログスペック通りの色域を備えていることを確認できたが、クリエイター向けノートPCとしてはもっと色域の広いディスプレイを備えてほしいところだ。

 Webカメラは前モデルでは露出が高すぎる傾向があったが、今回のモデルでは調整が施されたようだ。ただし赤みがかなり強い。「HDR pro」を有効にすると赤みを少し抑えられるので、状況によってはHDR設定を変更するといい。

ディスプレイの発色には特に癖はない
視野角は上下/左右ともに170度。真横近くからでも一定の視認性が維持される

 DAIV 5Pのサウンドはデフォルトの設定ではかなり大人しめ。しかし、ユーティリティ「Sound Blaster Cinema 6+」を起動し、「サウンドエクスペリエンス」を有効にすると印象は一変する。プリセットは、ゲーム、ムービー、ミュージック、ストリーミングの4つが用意されているが、音楽を聴く場合でも個人的なオススメは「ゲーム」だ。

 もちろんクアッドスピーカーを搭載しているノートPCなどにはおよばないが、臨場感や広がりもありミュージックビデオなどの鑑賞用途であれば実用的な品質を備えている。

YouTubeで公開されている「前前前世(movie ver.) RADWIMPS MV」を最大ボリュームで再生した際の音圧レベルは最大81.8dBA(50cmの距離で測定)
「Sound Blaster Cinema 6+」を有効にすると、好みのサウンドに設定可能。プリセットは、ゲーム、ムービー、ミュージック、ストリーミングが用意されている

3Dゲームも実用的な速度でプレイできる性能を発揮

 最後に性能をチェックしよう。今回は下記のベンチマークを実施している。

  • 総合ベンチマーク「PCMark 10 v2.1.2556」
  • 3Dベンチマーク「3DMark v2.22.7358」
  • プロユーザー向けベンチマーク「UL Procyon v1.0.183」
  • CPUベンチマーク「Cinebench R23.200」
  • CPUベンチマーク「Cinebench R20.060」
  • CPUベンチマーク「Cinebench R15.0」
  • 3Dゲームベンチマーク「FINAL FANTASY XV BENCHMARK」
  • Adobe Lightroom Classicで100枚のRAW画像を現像
  • Adobe Premiere Proで実時間5分の4K動画を書き出し

 下記が検証機の仕様とその結果だ。

ベンチマークは、「Control Center」で動作モードを「パフォーマンスモード」に設定し、「ターボモード」を有効にして実施している
【表3】検証機の仕様
製品名 DAIV 5P(2022年モデル)
CPU Core i7-11800H(8コア/16スレッド、2.3~4.6GHz)
GPU GeForce RTX 3050 Laptop GPU、UHD Graphics(350MHz~1.45GHz)
メモリ DDR4-3200 SDRAM 16GB
ストレージ 512GB PCIe 3.0 x4 SSD
ディスプレイ 15.6型、1,920×1,080ドット(141ppi)
TDP 45W
OS Windows 10 Home
サイズ 約355.5×236.7×20.6mm
重量 約1.73kg
価格 18万9,800円
【表4】ベンチマーク結果
PCMark 10 v2.1.2556
PCMark 10 Score 5,965
Essentials 9,472
App Start-up Score 11,690
Video Conferencing Score 7,718
Web Browsing Score 9,422
Productivity 7,892
Spreadsheets Score 9.666
Writing Score 6.445
Digital Content Creation 7,705
Photo Editing Score 8.696
Rendering and Visualization Score 9,519
Video Editing Score 5,527
PCMark 10 Modern Office Battery Life 6時間52分
3DMark v2.22.7358
Time Spy Extreme 2,499
Time Spy 5,433
Port Royal 326(※非互換)
Fire Strike Ultra 3,134
Fire Strike Extreme 6,215
Fire Strike 12,317
Wild Life Extreme 10,294
Wild Life 32,138
Night Raid 38,274
UL Procyon v1.0.183
Photo Editing Benchmark score 6,698
Image Retouching score 6,379
Batch Processing score 7,034
Video Editing score 4,358
Cinebench R23.200
CPU(Multi Core) 9,292pts
CPU(Single Core) 1,483pts
Cinebench R20.060
CPU 3,614pts
CPU(Single Core) 568pts
Cinebench R15.0
OpenGL 170.70fps
CPU 1466cb
CPU(Single Core) 225cb
FINAL FANTASY XV BENCHMARK
1,280×720ドット、標準品質、フルスクリーン 11,172(とても快適)
1,920×1,080ドット、標準品質、フルスクリーン 7,440(快適)
SSDをCrystalDiskMark 8.0.4で計測
1M Q8T1 シーケンシャルリード 3,552.378MB/s
1M Q8T1 シーケンシャルライト 3,004.502MB/s
1M Q1T1 シーケンシャルリード 2,412.509MB/s
1M Q1T1 シーケンシャルライト 2,207.145MB/s
4K Q32T1 ランダムリード 391.008MB/s
4K Q32T1 ランダムライト 358.392MB/s
4K Q1T1 ランダムリード 73.170MB/s
4K Q1T1 ランダムライト 135.467MB/s
「Adobe Lightroom Classic」で100枚のRAW画像を現像
7,952×5,304ドット、カラー - 自然 3分33秒48
「Adobe Premiere Pro」で実時間5分の4K動画を書き出し
3,840×2,160ドット、30fps 1分32秒16

 まずPCMark 10を見てみると総合スコアは5,965となっている。PCMark 10の指標「Gaming laptop 2020」が4,515なので、DAIV 5Pはその1.32倍のスコアを記録したことになる。

 一方、3DMarkのTime Spyは5,433、Fire Strikeは12,317、Wildlifeは32,138を記録した。Time Spyのゲームパフォーマンス予測値(1080p)を見てみると、「Battlefield V」で70+ FPS、「Apex Legends」で90+ FPS、「GTA V」で55+ FPS、「Fortnite」で70+ FPS、「Red Dead Redemption 2」でLess than 30 FPS(30FPS未満)となっている。Red Dead Redemption 2以外なら実用的な速度でプレイできる。

 実際のアプリでも、Lightroomで100枚のRAW画像を現像するのに3分33秒48、Premiere Proで実時間5分の4K動画を書き出すのに1分32秒16で処理を終えている。このぐらい短い所要時間で高負荷な処理を終えられれば、クリエイティブアプリも快適に利用できる。

 バッテリ駆動時間については、ディスプレイ輝度50%で「PCMark 10 Modern Office Battery Life」を実行したところ、6時間52分動作した。一般的なアプリであればモバイル用途にも活用できるバッテリ駆動時間を備えていると言えよう。

クリエイティブワークに活用できるマシンを低価格で入手したい方にオススメ

 今回のDAIV 5Pは1世代前のCPU Core i7-11800Hを搭載しているとはいえ、GeForce RTX 3050 Laptop GPUが組み合わされており総合的な性能は高い。ディスクリートGPU搭載ノートPCの中では約1.73kgと軽く、バッテリ駆動時間も6時間52分とモバイル用途にも活用できる。USB Power Deliveryに対応していない点は残念だが、ACアダプタは軽量化されている。

 クリエイティブワークに活用できるマシンを低価格に入手したいという方に、DAIV 5Pはぜひ購入候補に加えていただきたい1台だ。

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May 19, 2022 at 04:32AM
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